結婚相談所を探す際、多くの人がまず注目する指標が「成婚率」です。
しかし、この数字だけを信じて相談所を選ぶのは非常に危険な判断です。
なぜなら、その定義や算出方法が各社で異なり、見かけの高さが必ずしもあなたの成婚を保証するものではないからです。
本記事では、IBJ(株式会社IBJ)が公表した「2024年成婚白書」の客観的なデータに基づき、結婚相談所の成婚率が持つ意味、そして本当に信頼できる相談所を見抜くための具体的な視点を詳細に解説します。
目次
成婚率が高い結婚相談所=必ず結婚できるわけではない
結婚相談所が提示する成婚率は、過去のデータに基づいた全体の傾向を示すものであり、個人の成功を保証するものではありません。
IBJによると、2024年の成婚組数は16,398組と過去最多を記録しました。
ただし、この数字はあくまで「成婚に至った人」のデータであり、活動中に成婚せずに退会した会員は含まれていません。
数字が示すのは“一部の成功者”のデータである
成婚率とは、成婚した人だけを切り取って算出されたデータです。
IBJでは「成婚者数 ÷ (成婚者数 + 退会者数)」という算出方式を公式に採用しています。
この計算式は、成婚に至らなかった人々の状況は反映していないため、「自分も同様の成果を得られる」と安易に考えるのは危険です。
実際に、IBJのデータでは成婚に至った会員と退会した会員を比較すると、成婚者は退会者よりも男女ともに約5か月も早く成婚退会しています。
また、お見合い数も成婚者は退会者に比べて、男性で4倍、女性で2.5倍多く実施しているという結果が出ています。
これらのデータが示すのは、単に「成婚率が高い」という事実ではなく、積極的に活動した人が結果を出しているという現実です
成功の鍵は自分に合った環境を選ぶことにある
成婚に至る会員は、担当カウンセラーのサポートを最大限に活用し、自らに適した環境で活動を進めているケースが多数です。
このことから、結婚相談所選びにおいて重要なのは、成婚率の数字の高さだけでなく、活動を支える安心できるサポート体制が整っているかという点です。
結婚相談所を比較する際は、費用だけでなくこの点を重視しましょう。
婚相談所の成婚率は広告用の数字?信じすぎる危険性
結婚相談所の中には「成婚率80%」といった高い数字を掲げているところもあります。
しかし、成婚率の計算式は業界で統一されておらず、同じ「成婚率」という言葉でも意味が大きく異なる点に注意が必要です。
成婚率は算出方法によって印象が大きく変わる
成婚率の算出方法は、以下の通り多岐にわたります。
- 成婚者数 ÷ (成婚者数 + 退会者数): IBJが採用している方法です。
- 成婚者数 ÷ 総会員数: 成婚者数が少なくても、総会員数が多ければ成婚率は低く見えます。
- 成婚者数 ÷ 入会者数: 新規入会者を母数にする方法です。
例えば、成婚者数が同じでも、退会者を含めるか含めないかで成婚率は大きく変わります。退会者を除外して計算すれば、成婚率は大幅に上昇し、広告上では非常に好印象を与えられます。
したがって、「高成婚率」という数字の裏には、算出方法による印象操作が隠されている可能性があり、安易に信用するのは危険です。
成婚率の数字よりも仕組みをチェックする重要性
成婚率の高さよりも本質的に重要なのは、会員一人ひとりをどのようにサポートする仕組みがあるかです。
IBJのデータによると、交際開始から約200日以内に成婚退会に至る会員が約9割を占めます。
この事実は、適切なサポートがあれば短期間で結論を出せることを証明しています。
会員が活動中に直面する様々な課題に対し、担当のカウンセラーが具体的に寄り添い、解決を促す支援体制こそが、成婚という結果に結びつきます。
数字の裏側を読み解く―成婚率の定義と仕組み
成婚率は、計算の切り口によって大きく結果が変わる相対的な指標です。
たとえば、IBJが採用する「成婚者 ÷ (成婚者 + 退会者)」という計算方法と、仮に「成婚者 ÷ 総会員数」で算出する方法とでは、数字は大きく異なります。
計算の切り口で変動する成婚率
結婚相談所が掲げる成婚率は、どの母数を対象に計算しているかによって変動します。
例えば、「一時的な休会」や「条件不一致」といった理由で活動をやめた会員を「退会者」として母数に含めるか否かで、成婚率は簡単に変動します。
この事実は、「同じ母数を使わない比較は意味を持たない」という原則を理解する上で不可欠です。
相談所ごとに異なる「成婚」の定義
「成婚」という言葉の定義も、相談所によって異なります。
- IBJ: 婚約、具体的にはプロポーズの成立を成婚としています。
- 他社: 真剣交際の開始を成婚としている場合もあります。
同じ「成婚率」という言葉でも、ゴールライン(目標地点)が異なれば、数字の意味も全く違います。
ある相談所がプロポーズ成立を基準にする一方で、別の相談所が真剣交際入りを成婚と定義すれば、その成婚率の差は、活動の難易度ではなく定義の違いによるものである可能性が高いです。
したがって、相談所の数字を比較する際は、必ず「どのようなルールで計算されたものか」を確認する必要があります。
成婚率が一割前後にとどまる背景
結婚相談所全体で見た場合、成婚率はおおむね一割前後という数字が示されることもあります。
この背景には、婚活市場の現実と、成婚に至らなかった退会者の存在が大きく影響しています。
IBJの調査では、お見合いから交際に進む割合は成婚者でも約40%にとどまり 、平均で10~14回のお見合いを経て、ようやく4~6人と交際に進むのが一般的です。
婚活市場の厳しさが数字に表れる
交際に進む確率自体が高くないため、成婚に至る人の割合も自然と低くなる傾向にあります。
IBJのデータは、退会者の交際移行率が成婚者に比べて10ポイント以上低いという事実を指摘しており 、この差が成婚率の低さの一因であると考えられます。
退会者データを加味した数字の現実
成婚率が低いとされる背景には、成婚に至らなかった退会者(非成婚者)を母数に含める計算方法も影響しています。
退会者には、活動期間が短かった人や、途中で活動を断念した人も含まれます。
これらの実情を考慮すると、成婚率が低いのは、活動プロセス全体の難易度と、退会者を含めた現実的な母数を反映した結果であると言えます。
年齢別に婚活の成果を考察する
成婚率は年齢によっても大きく異なります。特に、40代以降の婚活においては、戦略的なアプローチが不可欠です。
30代は有利なタイミング
男性は30~34歳で最も成婚率が高く、約49.0%の会員が成婚に至っています。
女性も同年代で高い水準を維持しており、この時期が婚活における「勝負の年代」であることは明白です。
この年代の会員は、比較的スムーズに成婚という結果を手に入れる傾向があります。
40代の成婚率と必要な戦略
40代になると、成婚率は全体的に低下する傾向が見られます。
IBJのデータによると、男性40~44歳の成婚率は39.0%、女性同年代は22.5%にとどまります。
しかし、これは決して成婚が不可能であることを意味しません。
この年代の会員は、より明確な自己分析と相手への条件設定を行うことが重要です。
- 男性45~: 成婚率は23.6%
- 女性45~: 成婚率は15.7%
よくある質問(FAQ)
Q 成婚率が高い結婚相談所はどこですか?
A: 成婚率の算出方法が各社で異なるため、数字だけでの比較は困難です。
透明性の高い算出方法を採用している相談所を選ぶことをおすすめします。
Q 成婚率10%は低すぎませんか?
A: 退会者を含めた現実的な数字です。
重要なのは率ではなく、あなたに合ったサポート体制があるかどうかです。
Q 40代でも結婚相談所で成婚できますか?
A: 可能です。
IBJデータでは40~44歳の男性で39%、女性で22.5%の成婚率があります。
適切な戦略とサポートがあれば十分に成婚は可能です。
Q 結婚相談所の費用はどのくらいかかりますか?
A: 一般的に入会金10-30万円、月会費1-2万円程度が相場です。
料金体系が明確で追加費用のない相談所を選びましょう。
成婚率を調べる人の心理――安心材料を求めている
成婚率を検索する人の多くは「結婚できる確率」を知りたいというよりも、「安心できる相談所かどうか」を確認したいという心理を抱いています。
しかし、本当に安心感を与えるのは、数字が示す表面的な結果ではなく、個別のサポート体制です。
「数字で保証されたい」という期待
結婚という人生の大きな決断に対する不安から、多くの人は数字という客観的な根拠を求める傾向にあります。
成婚率の高さは、その不安を和らげ、安心感を与えてくれる指標のように見えるからです。
本当に安心できるのはサポート体制である
IBJのデータは、交際から200日以内に約9割が成婚に至るという事実を示しています。
これは、適切な支援があったからこそ短期間で結論に至っていることを物語っています。
数字の裏にある、担当カウンセラーの親身なサポートや、いつでも気軽に相談できる環境こそが、長期的な婚活の成功を支える安心の源です。
おすすめの結婚相談所を見抜く比較ポイント
信頼できる相談所を見極めるには、成婚率だけでは測れない要素に注目することが大切です。
料金体系が明確であるか
不透明な費用は不安要素となります。
追加費用がなく、料金体系がシンプルで分かりやすい相談所は、安心して活動を進めるための基本条件です。
担当カウンセラーの支援体制はどうか
IBJの成婚白書でも、婚活カウンセラーの支援が成婚に大きく影響していると指摘されています。
専任の担当者が付き、個別の状況に合わせたアドバイスやサポートを提供してくれる体制があるかどうかは、非常に重要なポイントです。
気軽に相談できる雰囲気があるか
活動中、小さな疑問や不安を抱えることは避けられません。
そうした際に、すぐに担当者に相談できる雰囲気や体制があるかどうかは、モチベーションを維持し、活動を継続するための大きな支えとなります。
まとめ:結婚相談所は“数字”より“安心”で選ぶべきである
結婚相談所の成婚率は、定義や算出方法が異なるため、単純に比較したり鵜呑みにしたりするのは危険です。
IBJのデータを見ても、年齢や活動状況によって成婚率は大きく変わるという現実があります。
大切なのは、「高い成婚率」という数字に惑わされず、あなたが安心して活動できる「サポート体制」が整っているかという点です。
結婚を本気で考えるなら、まずは気になる結婚相談所3社の無料相談を受けてみましょう。
料金やサポート体制を比較し、あなた自身の目で相談所の雰囲気を確かめることが、婚活成功への最も確実な第一歩となります。
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